日和やオリジ等々の、絵ログや駄文を置く倉庫。
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前記事のオリキャラで、短い話を書いてみる。
一次創作(オリジナル)なので、そういったものが苦手な方、嫌いな方は
このままスルーすることをお勧めします。
見てしまった後の苦情は受け付けません。
「間抜けな顔」
耳を通る目覚めの一声。
自分の今いる状況を理解するには、頭が完全に機能を取り戻していないが、
少なくとも目の前に現れた――目覚める前からいたかもしれない――少女が、
自分の知らないヒトであることだけは、おぼろげな頭でも理解した。
「あなた、”ココ”のヒトじゃない。
”ココ”のヒトは、寝るときに大筒や車輪を身体に乗せてないもの」
寝る時にそんなものを身体の上に乗せるヒトなんていないだろう。
けれど、首だけを動かし、自身の身体を見れば、なるほど。
寝ていたらしい自分の身体の上には、古い大砲や鉄の車輪等のガラクタが
積み上げられるように乗っている。
押しつぶされなかったことが不思議だ。
腕や足がうまく動かないのは、恐らくう身体の上にのっている物が原因だろう。
無表情に自分を見下ろす少女に、とりあえず助けてほしいと
眼で訴えてみると、意思の疎通ができたのか、
少女はシャベル――位置的に死角で見えなかった――を握り、梃子の原理で
ガラクタをどかし始めた。
なかなか重さのあるガラクタを、シャベルで軽々どかしている姿は
少女の外見には似合わなかった。
ふと、今まで疑問に思わなかった事が浮かび上がり、少女に声をかけた。
”ココ”はいったいどこ。
君は誰。
少女はシャベルを振るう手を休めることなく、淡々と口を開いた。
「わたしはがらくた。
”ココ”の名前は 【junk Field 】
この世界――エヴェルブ――の、ガラクタ置き場」
身体に乗っていた最後のガラクタをどかし、
少女はゆっくりとした動作でこちらへ手を伸ばした。
「多分、昼寝をしに来るような場所ではないと思う」
表情からはわからない、多分あきれているのであろう少女の
伸ばされた手を、僕は掴み、立ち上がった。
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