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日和やオリジ等々の、絵ログや駄文を置く倉庫。
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一次創作で小説を書いてみる。
短いはずが何だか長くなっています。
もうちょっとで区切りがつくかな?

















いつもと同じ、変化のない、繰り返すだけの日々に飽き飽きしていた。
受験への疲れ、母親の変わらない小言、父親の説教に、変わらずバカをする友人たち。

変化を求めていた。
だから刺激を求めていた。
正常な判断だったと思ってはいる。
しかしそれは、あまりにも極端な判断だったのだろうか。

自殺という安易な判断は、生きたいとどこかで思う心と
終わりにしてしまいたいという心に分かれてしまった。

それがどれだけバカなことだったのかを、改めて知った。

 

 

マガツミと交じり合わせた剣が弾ける。
軌跡を描いてはじかれたのはマガツミの剣。
のなめは構えなおした剣で、マガツミに斬りかかった。

マガツミは避けきれず、肩から切り裂かれた。

マガツミの声にならない叫びが震え、その場に崩れ落ちた。
のなめは浅く息をつく。

『イヤダ シニタクナイ シニタクナイ』

壊れた音盤のように何度も何度もシニタクナイと繰り返すマガツミを見て
のなめは剣の柄をぎゅっと握りこんだ。

そして、手から力を抜いた。

剣は手の中から滑り落ち、カランと音を立ててガラクタの上に転がった。

マガツミは本能と理性が分かたれたもの。
自分が理性で、あちらが本能。
本能の、本心からの言葉。
シニタクナイと。

「死にたくない」

のなめが呟いた。

「俺も生きていたい、本当に死にたいとは思ってない」

ごめん、と。
マガツミが顔を上げて、のなめを見る。
暗い視線がのなめの視線と交わる。

『オレハ 生キテイラレル ?』
「あぁ、生きていられる。俺は死なない」

ハッキリとした言葉に、マガツミは少しの間を開けて頷いた。

のなめがスッと手を出して、マガツミの反応を待つ。
マガツミも数秒開けて、のなめの手を取った。

――ありがとう。

マガツミの周りに霞が集まり、姿を隠す。
握っていた手の感触が消えるとほぼ同時に霞が消え、マガツミの姿はなくなっていた。

「終わったか」

がらくたサマが少し離れた場所から声をかける。
のなめは苦笑して、頷いた。

剣を拾おうとして視線を下にやると、いつの間にか落ちていた遺書が目に入った。
拾い上げると、がらくたサマが横から取り上げた。

取り上げられた遺書を不思議そうに見ていると、淡い光を放ち遺書は輝く蝶の形に姿を変えた。
呆然とそれを見ていたが、その蝶はがらくたサマの手の上に留まると音もなく消え去った。

「今のアレはもう、あなたには必要ないでしょう?」

ザァッと一陣の風が吹いたかと思うと、がらくたサマの姿は
黒のロングスカートを身にまとう少女の姿に戻っていた。

のなめは剣を拾い上げ、鞘に戻す。
がらくたサマの銀の剣も、いつの間にかシャベルに戻っていた。

「さ、戻りましょう」
「あの…!!」

踵を返すがらくたサマの手を握って歩みを防ぐ。
がらくたサマが怪訝そうに首を傾げる。

「記憶が戻ったら、言おうと思ってた」

名前を…。

のなめが呟いた。

「そういえば、のなめという名も仮のモノだったものね」

がらくたサマが納得したように頷く。

「聞かせて頂戴、貴方の本当の名前を」

がらくたサマの言葉にのなめがゆっくりと頷いた。
そして、ハッキリとした声で言った。

「ヒカル。ホンゴウ、ヒカル。それが俺の名前」












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