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日和やオリジ等々の、絵ログや駄文を置く倉庫。
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カウンターの8000を踏んでくださったのはナイトラさんでした。
ありがとうございます。
キリリクは「CS小説かスキット」とのことだったので、SSですが小説を。

お名前を何人かお借りしています。

追記に折りたたみます!










「離磨さん、髪の毛を留めましょう」

文字の羅列から視線を上にずらすと、ヘアブラシと様々なヘアピンを持った真月さんの姿があった。
言葉に反応して顔を上げてしまったが、耳が拾った言葉を頭が良く理解できていなかったせいか
返事の代わりにのどから出たのは、「は?」簡単な文字がひとつだけだった。

「留めましょう髪、眼が悪くなります」

にこりと効果音でも付いてきそうな笑顔で言う真月さんに、首を振って答えを返す。

「もう悪いからいいんじゃないか、と」
「でも離磨さん、暗いところで本を読んだり、本にものすごく顔近づけて読むじゃないですか。
 前髪だって眼に入りそうで、見ていると…」

うざったいだろうか。
真月さんの言わんとしていることはわかるが、前髪をピンなどで留めることは好まない。
故にバンダナや鉢巻などで、前髪が眼に入らないようには工夫している(つもりなのだ)

「ところでそのピンは何事。やたらとファンシーな気がする」
「離磨さんはうさぎ好きらしいので、うさぎのポイントが付いているものを選びました」

これならつけてくれますよね。

ピンクのうさぎが付いた、いわゆる子供向けのヘアピンを見せられても
いい年した自分には、かわいらしい、以外の感情が出るわけもない。
むしろつけたいなどと言う思いも出てこない。
その手の類のものは、自分以外の誰かがつけているのを見るのが好きであるため
真月がつければ、きっとしっくりと来るだろう。

「つけま、せん」
「黒い普通のピンなら・・・」
「つけません」

はっきり言うと、真月さんはしょんぼりとうなだれた。
ひとつ息をついて、視線を手にしていた本に戻すと、前髪がはらりと落ちてきた。
文字をさえぎり邪魔なため、手で前髪をずらすと「ほら」と真月さんの声が落ちてきた。

「やっぱり邪魔なんじゃないですか?」
「邪魔でもピンはいや」
「カチューシャとかで前髪をかきあげるのは…」
「顔がはっきり見えるのは全部拒否したいですアンザイティーチャー」

言い終えるあたりで真月さんの眉間に皺がよった。
何故そこまで嫌がる、と言いたげに見える。

「あるとさん、猫の姿のときに猫扱いを、嫌がりますよね」
「はい」
「佐伯さん、犬近づくのを嫌がります、よね」
「リーダーは犬嫌いですからね」
「つまり顔を公衆面前に晒すのを嫌がるのは、ソレと同じです」
「絶対違いますよソレッ!?」
「どうしても俺にピンをつけろと言うのならば、よろしい、ならば戦争だ」
「なんで戦争に!?」

晴太や証さんなら、面白いくらいに反応が返ってきそうだが
真月さんとの対話はそういった返しが弱く感じるのは、きっと彼の雰囲気によるものだろう。
そして話をそらされてくれないのも、きっと彼の気質のようなものからだろう。

「…どうしても、髪の毛留めてくれませんか?」
「……バンダナで充分」
「じゃぁ、どうしたら髪を留めてくれますか?」

食い下がって食い下がって、そこまで髪を留めさせたいのだろうか。
困った顔でこちらを凝視し続ける真月さんに、こちらも困った。
あまり真月さんを困らせると、佐伯さんに怒られてしまいそうだ。
けれどもフードで見えないといっても、髪を留めるのは抵抗がある。

「なら、真月さんが私の指定した食べ物を作って晴太さんに食べさせることができたら、考えます」

少し考えて、妥協案というわけではないが、無茶なことを口から漏らしていた。
真月さんが一瞬だけきょとんとした顔をして、すぐに嬉しそうな笑顔を見せた。
彼は料理が得意なのだから、自分に思いつく料理はすぐに作ってしまうだろう。
晴太さんの名前がでたのは、最近あるとさんによくひっつかれて(ひっかかれて?)いたから
思わず名前が出てきてしまった。

「どんな料理を作ったら良いんですか?」

どんな料理でも作ってみせる、そんな自身にあふれたような笑顔だ。
実際に真月さんはどんな料理も大体作るし、美味しい。
彼にできない料理、というものを考えたが、簡単には浮かんでこない。
考えて考えて、ぽろりと頭をよぎった料理があった。

普通ならば作ることもないような料理だし、万が一作ったとしても、食べさせることは
難しいと思う、そんな料理だ。
若干の期待と不安を交えながら、真月さんに料理の名前を告げれば
やはり聞いたことのない料理だろう、彼は首を捻っていた。
一応、高級料理だと言うことは伝えておく。

「聞いたことない料理ですけど、がんばります」

そう良い残して、料理を調べに彼は部屋を出て行った。

調理方法は時間がかかる、料理そのものにいたっては調べればすぐに文献はでてくるだろう。

はやまっただろうか。
そんなことを考えながら、静かになった部屋で、手元の本に意識を集中させた。


 

__________________________________________________________________


離磨が指定した料理は「ホンオフェ」と言う食べ物。
調べればすぐに出てくる。
最初は髪留めネタだけでまとめるつもりでしたが
オチが、独立しやがったので…すよ。
真月さんなら、お料理ネタにすればよかったとひとりひっそり。
時間がかかってこんなグダグダ…orz
納豆の角に頭をぶつけたい。





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無題
晴太「うおおおおらあああああ!!!ゴンベエてめぇなんつー約束してんだゴルアアアアア!!!!!!お前が前髪上げりゃいいんだろなんでオレがあんなすさまじいものを食わなきゃならんのだっつかオレ一切関係ねえだろがあああ!!!!!!」
 
【キリリクなのに横レス失礼ハレタカです。ホンオフェ調べましたが、おま、なんつーもんを…!!!でもちょっと気になる…!
刺さんは食べたことがあります??ほんおfbgpr@(噛んだ)】
ハレタカ 2010/09/23(Thu)01:40:56 編集
無題
真月「離磨さんできましたホンオフェ!あとは晴太先輩に食べてもらうだけ!でもこれ作り方簡単なんですね、びっくりしました!^^おさかなを壷に入れて暗くて冷たいところに十日間放置しておけばいいなんて、時間はかかるけどなんてお手軽なんだ!あ、いたいた晴太せんぱーい!これ食べてください離磨さんの目と僕のために!!!(全力追走)」

【こんな浮浪者がついうっかり踏んでしまったキリリクに答えてくださって本当に有難う御座いましたそして真月を使っていただけてとても光栄でした…!話のネタも素敵すぎる真月どんだけ目のこと心配してんのwwでも奴なら心配ごとにはしつこそうです真月すぎて感涙と爆笑を同時に起こしました(面妖である)そしてホンオフェ即行ググりました!なんというwwかのシュールストレミングに張るシロモノwwググって出てきた「食べてみたひとの感想」がまるで晴太さんでした(笑)かならず食わせてみせます(おま)素敵な絡みをありがとうございました!】
Nigh-t-rA 2010/09/23(Thu)11:25:47 編集
返信
>ハレタカさん

離魔「予想通りの反応、嬉しい(親指グッ)前髪を上げたくないから、無茶振りを提示した。晴太さんが、ホンオフェを食さないって、オレ、信じているから…ね?」(生温い微笑)

【一応ホンオフェは高級な料理なので、晴太さんにはおいしいものを食していただきたいと言う離磨の心意気(マテ)刺もホンオフェは食べたことないですが、くさやであうあうします】


>Nigh-t-rAさん

離磨「Σ簡単発言が予想外。…うん、ハレタさんが食べたら…ね。それは他の人に食べさせようとしたら、だめです、よ。晴太さんのために、お勧めしてください」

【消化が遅れてしまい申し訳アリマセン。刺磨の技量はコレがマックスorz真月さんはみんなのお母さん、と思いながら書かせていただきました故。シュールストレミングよりはにおわないようですが、常人にそんなものわかるわけもなく!!刺はファブリーズを装備して、晴太サンがホンオフェを食べるのを見守っています!!リクエストありがとうございました!!!】
刺磨 2010/09/23(Thu)23:01:10 編集
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