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日和やオリジ等々の、絵ログや駄文を置く倉庫。
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CSキャラで小話を、書きたいように書いています。

以下のお子さんお借りしています。

・晴太さん
・椎那さん
・縷々さん
・あるとくん





「なんていうか、街って感じだなー」

風景を眺めながら晴太は独り言のように呟く。

「本当に日本じゃないのね」

頬に手を当てながら縷々が呟く。
その後ろに椎那がついて歩く。
そして椎那の頭の上には、ちょこんと黒猫のあるとが乗っていた。

「あるとっつったっけ?お前船にいなくていいのか?」
「俺だって真月と一緒が良いよ!!でもアンタらだけじゃ迷うからしょうがないだろ!!」

晴太の言葉に、シャーッ、と怒って見せるあるとをどうどうとなだめる縷々。

「それにしても」

椎那はくるりとあたりを見回す。

「街を見て来いって言っても、ちょっと日本と変わってるだけで、何がわかるわけでもないよね」
「だなー。なにか情報源になる物は…っと、」

晴太の目がある場所で止まった。
紙が幾枚も貼ってあるそれは、掲示板のように見えた。
見たことのない文字で書かれたその紙を凝視する。
読めるはずもないその文字を、晴太は首を傾げて眺めた。

「なぁ、縷々、椎那、お前らこの文字…」
「…読めるわね、見たこともないのに」
「あ、縷々も?あたしもやねん」
「なぁあると、なんで俺らこの文字読めるんだ?」
「さぁ?俺も真月も知らないうちに読めるようになってたしなぁ」

この世界に来た補助なのだろうか。
晴太は掲示板の髪を流すように眺めた。
と、その中に一枚の絵を見つけた。
その髪を丁度椎那も見ていたのか、掲示板からはがしてそれを見る。

「えーっと…誘拐犯の指名手配書?」
「どれどれ」

誘拐犯の指名手配書だと言って椎那が見せた紙には、確かに凶悪な
容姿をした何かが描かれていた。
赤いぼさぼさとした髪の毛、つりあがった三角の緑色の眼に
耳まで裂けた口から生えるギザギザの牙。
背中と思われる部分からは、なにやら黒くて大きい三角形が描かれている。
凶悪ではあるが、果たしてコレが誘拐犯、ヒトなのであろうか。

「確かに凶悪…いえ、凶暴な感じはするわね」

縷々が苦笑いを浮かべながら、簡潔にコメントする。
的確ではあるが、濁した感のある言葉に、一同は唸るしかなかった。

「ん?」

そんな中で、椎那が顔を上げた。
何事かと晴太と縷々も椎那を見る。

「今、悲鳴が聞こえた」
「悲鳴?」
「うん、こっちの方」

そういって指差したのは裏路地へと続く暗い細い道だった。

「空耳じゃないのか?」
「んー、そう言われるとちょっと自信ないんやけど…」

椎那はうんうん唸って、裏路地への道を見る。
見かねた晴太が、椎那の頭をポン、とひと撫でする。

「まぁ、行くくらいならただだろ、確認しに行ってみようぜ」
「そうね、何もなければないに越したことはないものね」

ふんわり笑った縷々に礼を言って、一同は裏路地へと足を踏み入れた。


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