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日和やオリジ等々の、絵ログや駄文を置く倉庫。
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 CSキャラで小話を、書きたいように書いています。

以下のお子さんお借りしています。

・晴太さん、空夜
・椎那さん、アルミス
・縷々さん
・あるとくん







赤髪の青年は走っていた。
手をつなぐ先には金髪が美しい華奢で細い美麗な少女。
2人を追いかけているのは、この街の自警団ではなく、白いローブを身にまとった
異様な風体の男達だった。

「回り込んで追い詰めろ!!」
「そっちへ行ったぞ!!」

男たちの声が路地裏に響く。
人通りも少ない路地裏では、助けを求めることもできないうえに
細い道では青年の能力を扱うこともできない。

「見つけたぞ!!」

全歩からやって来た白いローブの男たちが、狭い道をふさぐ。
咄嗟に踵を返して、来た道を戻ろうとしたが、そこにも白いローブの男たちが立っていた。
挟み込まれた青年と少女はその場から動けなくなる。

「さぁ、その方を開放してもらうぞ、誘拐犯め!!」

男の一人が長棒を構えて、青年を前にする。
それを見て少女が、青年をかばうように前へと出る。

「誤解です!!私は空夜さんに…!!」
「捕らえろ!!」

男たちの言葉に、男の一人が長棒をふるう。
青年、空夜は少女を抱きかかえ、かばう。
ヒュンッ、と風を切る音が空夜の耳に届いた。

「ガッ!!?」

しかし覚悟していた痛みは訪れず、男の短い悲鳴が路地に響いた。

「何者だ!?」
「アンタらに名乗る名前なんてないわ!!」

二、三発と再び風を切る音が響く。
そしてそのすぐ後に男たちの短い悲鳴も聞こえる。

「お前ら大丈夫か!?」

空夜たちの反対の道からやってきた晴太達。
道をふさいでいた男たちは、ボロ雑巾のようになって、地に伏していた。

「え…貴方たちは…?」

少女が戸惑いの声を発する。

「アルミス!!」
「あるとさん!!?」

縷々の腕から顔をのぞかせた黒猫を見て、少女、アルミスは歓喜の声を上げる。

「あると君の知り合い?」
「ちょっとした知り合いなんだ。でもシュウが探しに行ったのに、なんでここにいるんだ?」
「それは…、」

アルミスとあるとの会話が続こうとした瞬間、ヒュンッと再び音が鳴った。
音の発生源を見れば、そこには大量の小石を持った椎那の姿があった。
どうやら先ほどから、投擲で男たちを威嚇していたらしい。

「話は後にして、今はここを抜けでな」

後方に後ずさりながら椎那が呟く。
晴太は空夜の隣までやってくると、ポン、と肩に手を置いた。

「よぅ兄ちゃん、素手での喧嘩は得意か?」
「は?…お前、何を」
「前衛がいてのさないと縷々たちが逃げられないだろ」
「お前解ってんのか!?あいつらと戦うってことは…!!」
「可愛い女の子が足泥だらけにして走って逃げて
 それでその子があるとの知り合いってんなら喧嘩するには充分だ」
「…おいそこのアンタ」
「え?私?」

空夜が縷々に声をかけ、腕に抱いていたアルミスを縷々の許へと押してやる。

「後ろは俺達に任せて、縷々たちは先に大通りに!!」
「でも晴太君たちは…!!」
「心配ない、引き際は見定める!!」

晴太のその言葉にグッと言葉をこらえて、縷々はアルミスの手を取り来た道を走り出した。

「行かせるか!!」

地に伏していた男がガバリを起き上がり、縷々たちに手を伸ばした。

「縷々!!」

椎那が思わず叫び声を聴き、思わず目をつむる。
しかし襲ってくるはずの感覚がなく、恐る恐る目を開く。
そこには黒いジャージを着て、頭にタオルを巻いた青年が
巨大なスプーンを持って立っていた。

「だ、だれ…?」
「あ、あるとさん」

縷々のつぶやいた疑問にアルミスがポツリと返した。

「は!?あると君!?猫じゃないじゃない!?」
「まだ言うか!!俺は猫じゃなくて人だって言ってんだろう!!」

巨大なスプーンで男たちをガンガン薙ぎ払いながら、あるとが抗議の声を上げる。
退路が確保され、縷々とアルミスがいち早く路地裏から大通りへと飛び出した。

「うらぁ!!」
「ぐわっ」

路地裏に残った晴太は、渾身の力で男達を殴りにかかる。
空夜は長棒で打ちにかかってくる男からうまく長棒を奪い取り
それをもってして男達に殴りかかった。

縷々とアルミスが裏路地から出たのを確認して2人も男達に背を向けて
全速力で大通りへと躍り出た。
路地裏から次々と飛び出てくる人達に、何事かと町の人々が振り返る。

「そのまま走って街の外へ!!真月の船が待ってるはずだ!!」
「おう!!」

追いかけてくる男たちは町人に阻まれ、思うように追いかけることができずにいた。
晴太達は逃亡の速さを上げるため、互いに視線で確認し合った。
椎那はモモ太の背に乗り、晴太はヒールを履いている縷々を姫抱きし
空夜もアルミスを横抱きにして、走り出した。






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