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日和やオリジ等々の、絵ログや駄文を置く倉庫。
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短文。
すごく短い文。
名前はまったく出てきますん!!
本編には出ない予定だから、ここでもそり。





傷ついていることにも、気づいていなかった。
苦しいと思っていても、目的ばかりに目が向けられていた。

少しの暇を見つけては、キャンディやチョコレートをこっそり持ってきてくれたね。
お菓子だけじゃなくて、ぬいぐるみや面白い本、色鮮やかな花、きれいなガラス細工。
部屋から出なくなってしまったから、君はたくさんのものを部屋に持ってきて見せてくれた。

話をしていると、すごくうれしそうに笑って、アカデミーの先生の話や
新しくできたお店の話、メイド達の間で流行っている噂話をたくさんしてくれた。
勉強の合間にある、少しの休む時間を削って、話をしてくれた。


―何故そんなに勉強するの?


聞いたら君は、驚いた顔をして、すぐに笑顔を浮かべた。


 ―いっしょに、ずっといきたいからだよ。
 ―大丈夫、僕が絶対に君を守るから。


その笑顔が、とても優しくて、暖かくて。
それと同時にとても痛くて、悲しくて、寂しかった。


いらなかった。
守ってほしくなんてなかった。

部屋に来るたびに少しずつ増えている指の皮剥け傷。
笑う目元の横に残る、涙を拭った赤いあと。
ちゃんと寝ているかも怪しい、赤くなった両目。
先生やお店のヒトの話はするのに、アカデミーの友達の話はまるでなくて。


守るために君が辛い思いするなら、守ってほしくない。
昔のように、気ままに、楽しいことに目を向けて、たくさん笑ってほしい。

笑ってほしい、楽しい思いをしてほしい。

そう思いながら、せてめ君が少しでも楽しく休めるように、手をつなぐ。


―今日は一緒に寝ようよ。

 ―でも、まだ勉強しないと…。

―いつも一緒だったから、一緒にいないと寂しいんだ。
―だから一緒に寝てほしいんだ、お願い。

 ―君のお願いは断れないよ。

―ありがとう。

 ―どういたしまして。


つないだ手を離さないまま、一緒に大きなベッドの上で笑いあう。
1人で寝ると大きく感じるベッドは、2人で寝てもやっぱり大きいままだったけれど
ひとりで寝るときの寂しさはなかった。


―どんな夢を見たい?

 ―楽しい夢がいいな。お花とお菓子に囲まれる夢!

―それはきっとすてきで楽しい夢だね!!


手をつないで、2人で目を閉じる。
眠りから目が覚めれば、きっとまた君は勉強に行ってしまうから
君の眠りが少しでも長くなってくれるように、カミサマにお願いしながら
ゆっくりと黒い世界に沈んだ。



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