あの日の夢路（さかいめ）

絵も文もアレな刺は、絵師様と物書き様が、心底うやらましい、ちがった羨ましい。
ブームは世界×世界なのですね、なんと言うことでしょう
素敵な小説がたくさん見れるこの幸せ（ハァハァ）

ちょっと前から考えてた短文を、せっかくなので投下してみよう（マテ）
ぼかしぼかしでやってるけど、ソレが逆に危ない感じはある（ぇ）

えぇ、自己満足ですとも！！（ニコ！）

ハレタカ様宅より、息子さんお借りしています。
短文といっても、独白に近いものなので、かなり微妙な気も…。


イメージソングは、茶.太さんの黄.昏.小.道

幾度も通った夢導（みち）が　いまになって思い出せない

すすけたトリイ、崩れそうな石段を登っていくと、いつもあの子はいた。
大体僕に背を向けた状態で立っていたから、後ろから飛びついて
それでやっと僕がいることに気づいてくれた。

花のようにきれいな赤い髪の毛と、月のような緑の眼は、とってもよく覚えている。

きれいだね、って言うと、複雑そうに眉をよせて
かわいいね、って言うと、不服そうに否定された。
（でも本当にきれいだったし、かわいかった）

僕のいた国の子じゃなかったみたいだから、きっとよその国か町…、
今思うと、ぜんぜん違う世界の子だったかもしれない。
（だって空の色が金色じゃないって言っていたから）

僕の知らないことも知っていて、頭の良い子かと思った。
でも、学校の子達が知ってるコト（確か計算とか）を知らなかったりして、
もしかしてあんまり頭は良くないのかもと、失礼なことも考えた。
……口に出して言ったら、怒っていたね。

笑った顔なんてあんまりしてくれなかったから、笑ってほしくて
色々やってみたけれど、結局僕が楽しくなって、
あの子が呆れ顔になることばかりだった。

笑わないし、難しそうな顔ばかりしていたけど
僕がうっかり怪我したままいくと、すごくわかりやすく気にしてくれていた。
（だって、ずっと怪我のあるところ見てるんだもの）
やさしい子だったね。
嬉しくて頭を撫でると、赤くなって、ヤメロ、って言う。
その反応がまた楽しいから、僕はずっと、いい子いい子ー、って
頭を撫で続けちゃったけど。

……またあの頃みたいに話してみたくなっちゃった。
もう僕にはあの子のトコロへいく、石段も、すすけたトリイもわからない。
あそこへいくために幾度も通った夢導（みち）が思い出せない。

でももしも、もしもまた、あんなふうにあの子と話せるなら
きっと僕は嬉しいな。

あの子はどうだろう？
僕がいかなくなったから、安心してるかな？
そのまえに、僕のことなんて覚えてないかもしれない。
仕方ないけど、それはちょっとさびしいな。


ねぇ、こーやくん。


きっともう話すことはないかもしれないけど。
きっとキミは僕のことなんて覚えてないかもしれないけど

もう一度話せたら、どうしても言いたかったことがあるんだ

あのね…







 

『僕と友達になろうよ！』